パラマウント・キャピタルマネジメントにインタビュー!不動産投資ファンドのプロが語る!

今回は、多くの投資ファンドや外資系金融機関が集積する六本木にオフィスを構える「株式会社パラマウント・キャピタルマネジメント」様にインタビューをさせていただきました。

代表取締役の川島社長は、長年、不動産投資ファンドの組成や運営に従事してきたプロ中のプロです。

現在では、自社での不動産投資ファンドの組成を計画しつつ、多くの投資ファンドのアドバイザリー業務やアクイジション(物件取得)業務をサポートしています。

不動産投資のプロから、今後のマーケットの動向や不動産投資において注意すべきポイントなどについて語ってもらいましたので、ぜひ参考にしてください!

1.まず、川島社長がパラマウント・キャピタルマネジメントの社長に就任した経緯について教えてください。

川島社長:当社は2004年に宅地建物取引業者として設立され、その後、第2種金融商品取引業や投資助言・代理業の登録を行い、アセットマネジャーとしての要件を整えてファンド運営業務やファンドへのアドバイザリー業務、不動産売買仲介業務などを手掛けてきている会社です。

2014年当時、私は企業のM&Aビジネスを主に手掛ており、元々のこの会社のオーナー兼社長より「この会社を売却したい」という相談を受け、譲受先を探していました。

そうした経緯の中、オーナー兼社長から「川島君、仲介の立場でなく、むしろこの会社買ってくれないか」と打診されたのです。

そのオーナー兼社長とは公私ともに長いお付き合いがあり、信頼できる人物だということは理解していましたし、ファンド運営のための許認可も備えているため、私自身の「自社でファンド運営をする」というビジョンを実現することができる…と決断し、会社譲渡を受けました。

そして、代表取締役に就任し、現在に至ります。

——六本木に会社を構えているのは、何か理由があるのですか?

川島社長:はい、あります(笑)。

クライアントの多くが港区・千代田区にオフィスがあり、フットワークよく訪問できるよう六本木に会社を構えました。

このオフィスは引越しして3年目ですが、非常に快適かつ機能的で大変気に入っています。

2.御社の事業概要やビジネスモデルについて教えてください

川島社長:基本的なビジネスモデルは、アセットマネジメント業務でありファンド運営です。

具体的には、国内外の機関投資家(生保やヘッジファンドなど)をはじめとした投資家から資金を預かり、1棟型収益不動産の投資運営を行う、ということになります。

ただし、現在は機関投資家をはじめとした投資家を相手に日本全国の1棟型収益不動産の売買仲介と不動産ファンドのファンド組成に関するアドバイザリー業務を中心に活動しています。

次のターゲットとしては、不動産特定共同事業の許可を受けてクラウドファンディングを活用したエクイティ資金を調達し、現物不動産を運用していきたいと考えています。

また、その中の取り組みの一つとして、日本全国の都市に所在する古民家をはじめとした不動産を再利用することによって地方再生につなげていく…といったイメージを持っています。

ふるさと納税などが実質的にふるさとに貢献しておらず、かえって逆ザヤになっているような現象を見ると、税収に頼らずに地方の人たちが自分のふるさとの不動産を維持運営していくツールとしてファンドを活用すればいいのでは…と考えています。

たとえば、地方の物件(ショッピングセンターやホテル、診療所など)を、その地方の人たちにクラウドファンディングに参加してもらって資金調達を行い、地元の人たちとともに愛着を持って盛り上げていく…そんなことができればいいな、と思っています。

——なぜ、そのようなビジョンを持ったのですか?

川島社長:一般に、ファンドのイメージというと「金儲けが目的」といったイメージがありますよね(苦笑)

利益を出すことは決して悪いことではありませんので、「金儲け」も否定はしませんが、「濡れ手に粟」のような悪いイメージは間違っていると思います。

ファンドの仕組み自体は全く問題のない仕組みですし、要は使いかたですね(笑)。

目的によっては、ビジョンのない金儲けだけのものになってしまうリスクがありますし、ビジョンのある目的のために利用できれば、社会貢献性の高い使い方ができると考えています。

ファンドに長年携わってきたものとして、「ファンド→悪」じゃないということを自分自身で証明したい気持ちがあるんですね(笑)

3.御社の強みや他社の差別化について教えてください

川島社長:他社との一番の差別化は「柔軟性」にあると考えています。

お客様に「これはできません」「対応していません」ということは言わずに、コンプライアンスを遵守したうえで、お客様が何を求めていて、どうしたいのか…ということを緻密にヒアリングします。

その結果、お客様の希望や目的に対して、オーダーメイド型の不動産ソリューション提案や不動産活用提案を組み立てています。

また、フットワークが軽いことも当社のスタンスであり、そのほか不動産に偏らない物の見方や考え方をするようにしています。

当社にはさまざまバックボーンを持つスタッフが集まっており、財務に強いスタッフ、税務に強いスタッフなど、それぞれの得意分野や強みを共有しながら問題解決にあたっています。

不動産仲介業者としては、売却や購入につながらなければ仲介手数料を得ることができないのですが、その物件を売る必要がない、もしくは売るべきでないと判断すれば、「売るのは止めましょう。こういう方法もありますよ」といった提案をします(笑)。

仲介手数料収入だけを考えていては、絶対にお客様の立場に立った提案はできませんので…

——それはとても大事なことですよね。

川島社長:そこだけはブレずにやっていきます。

自社の利益より、お客様にとって本当に必要なことや求めていること、お客様利益につながることを第一に考えて、お客様に喜んでもらうことが当社の方針です。

こうしたお客様ありきの姿勢を評価してくださるクライアント様も数多くいらっしゃるので、大きなモチベーションとなっています。

4.現在の不動産市場と今後の動向について、どのように考えていますか?

川島社長:その部分は常日頃から考えていますが、一言でいうと10年先の不動産マーケットは、正直読めません(笑)

マーケットに関しては、もっと短いスパンでとらえていった方が、良いと考えています。

ただし、10年後の不動産業界においては、現在のビジネスモデルは通用しないと予想しています。

例えば、仲介手数料のあり方ひとつをとっても、現在のように一律3%のフィーが得られるということはないでしょう。

これまで、日本では欧米と違い情報がブラックボックス化していましたが、不動産テックの浸透によって投資家に対して取引の透明化が進み、従来のように物件情報を横流しすることによって仲介手数料を稼いでいたような不動産仲介業者は淘汰されていくでしょう。

今後は、人間力+不動産ソリューション力+ITスキルが求められていくと考えています。

そのためには、より深い不動産知識や付帯する税制・法律などの知識を磨く必要があり、そうしなければ生き残っていけない時代がやってきます。

——本当のプロになれ、ということでしょうか?

川島社長:そうですね。

本当のプロしか生き残れないと思います。

不動産業界も立ち遅れていたIT化の波が一気に進んでいくでしょうから、会社としてはITも欠かせないリソースのひとつとして重要な要素ですね。

あとはコンテンツ力次第と感じています。

——直近の不動産マーケットはどのように考えていますか?

川島社長:一番危惧しているのは、不動産の価値や価格は上昇しているにもかかわらず、スルガ問題をはじめとした様々な投資家とのトラブルにより、各金融機関の不動産融資に対する姿勢の引き締め・見直しが行われていることですね。

それによって、不動産を買える人と買えない人の格差が広がることが最も深刻な問題です。

又、一方で少子高齢化の傾向に推移すると予想されるなかマンションの開発が進んでいたり、インバウンドを狙ったホテル・ホステルの開発が東京オリンピックをピークに開発されており、もうすでに供給過剰な状態になりつつあり、このようなことが続けば、不動産の値崩れが発生するのは当然で、東京オリンピック終了後に不動産価格は下落していくのではないでしょうか。

ただし、ずっと下げ続けるのではなく、ある程度下落したらそこからは安定的に価格が推移していくとも考えています。

その時期は、ズバリ!オリンピックの2年後と読んでいます。

上記のことを考慮にいれて投資戦略を考えられたほうが良いと思います。

——今年の消費税増税の影響はどうですか?

川島社長:ファンドの世界では、消費税増税の影響は受けると思いますが、それほど深刻な状況にはならないと考えています。

なぜなら、不動産ファンドは消費税増税をあらかじめ予測した投資戦略を取ってくることが予想されるため、実質的な増税の影響はそれほど受けないと考えるからです。

ただし、マンション・1棟収益不動産を購入したいような一般のエンドユーザーにとっては、大きな影響が出ると思いますので注意が必要です。

投資ロットの大きなマーケットで考えた場合、日銀がJ-REITを買い支えている間は、不動産マーケットの大きな値崩れはそれほどないと考えます。

——エンドユーザーはどのようにわが身を守ればよいのでしょうか?

川島社長:今後は格差がより一層広がっていくため、資金の豊富な富裕層はカバーできるでしょうが、そうではない人が大半です。

それにもかかわらず、年金以外に2,000万円必要だといった報道などもあり、不安感だけを煽られている状況です。

特に40代以下の世代は、老後までに一定の資金を蓄えておこうといろいろな投資に挑戦したり、投資商品の勉強をしたりしているためリテラシーは高くなっていくでしょう。

ただ、不動産投資をするほどの資金が手元にないケースが多いために、投資機会を提供するという意味でも、小規模投資のできるコンテンツをさまざまなファンドが組成していければよいでしょうね。

当社でも、クラウドファンディングを活用した「不動産による地方再生ファンド」というコンテンツを企画して、少額投資ができる環境を当社主導で組成したいと考えています。

より良いコンテンツを提供することによって、年金不安の解消に少しでもつながることを望んでいます。

——地方再生ファンド以外に注目している商品はありますか?

川島社長:カジノを含めたIR計画や移民受け入れには大変注目しています。

施設の運営を担うオペレーターとして、外国人の労働力を受け入れることは必至でしょうから、その人たちが住む住宅や社宅などを中心とした現物不動産のファンドも期待できるのではないでしょうか。

5.これまでで最もやりがいを感じた取引のエピソードを教えてください

川島社長:長年お付き合いのあった、とある地方の一族の相続の相談を受け、およそ2年がかりで問題を解決して土地を商品化し、売却することができたことは印象に残っていますね(笑)

具体的には、各相続人が資産管理会社の株を保有していたため、いったんM&AをしてSPCにすべての株を譲渡し、SPCが現物資産として土地を売却するスキームで進めました。

スキーム自体はシンプルなものでしたが、相続人が多いうえに、お金の話が絡んでいるため「私はこれだけ親の面倒を見た」「私が一番看病をした」「あなたはお金が絡むときしか来ない」など、兄弟間の人間関係や確執をほぐすのに時間がかかり、とても印象に残っているプロジェクトです(苦笑)。

また、ファンドの取引にコンサルティング会社として参加することも多いのですが、常にお祭りのような感じでワクワクします。

さまざまな分野のプロ同士が同時にひとつのプロジェクトに向き合って活動し、侃侃諤諤の議論を交えながらプロジェクトを推進していくため、決済を迎える時には「やりきった感」を感じることができ、いつも爽快な気分になっています。

ファンドビジネスに関わることは、プロジェクトを消化するたびに、さまざまな人との輪が広がり、ネットワークができていくため本当に楽しいですね(笑)。

6.逆に、これまでで最も失敗したと思われる取引のエピソードを教えてください

川島社長:これまで幸か不幸か大きな失敗をしたことはないですね(笑)

ですので、失敗というか驚いた取引について紹介します。

とある売買仲介案件において、売主さんと元付業者に呼ばれて面談に行ったのですが、その場に元付業者以外に6人の男性がぞろぞろと同席していました(苦笑)。

いわゆる「あんこ業者」というヤツであり、私も久しぶりにそうした光景を見ました。

バブル時にはあんこ業者が多く介在する取引もあったようですが、いまだにこうした悪しき風習が残っているのか、と笑ってしまいました。

不動産取引は紹介ビジネスの側面がありますが、こうした風習はぜひ改善していきたいですね。

当然、その案件に関しては取引を辞退し、お客様への紹介は取り止めました。

7.御社の今後の事業展開について教えてください

川島社長:当社のマーケットとしては日本全国に目を向けており、先ほどお話しした「地方再生ファンド」を自社で組成していくこと、小額の不動産投資商品の提供が当面の事業展開です。

そうしたファンドを組成することによって、お客様の投資ロットに適したストラクチャーに貢献して行きたいと考えています。

また、今後、不動産特定共同事業の許可を取得し、ファンド組成の下地を作っていきたいと考えています。

8.ファンドのプロとして、個人投資家の方々が不動産投資をする場合に注意するべきことは何でしょうか?

川島社長:やはり、不動産投資のパートナーに足り得る信頼できる不動産仲介業者を選ぶことですね。

そのためには、見た目の数字に騙されないことが大切です。

例えば、投資利回り10%と表示されていても、賃料収入だけで算定している表面利回りであったり、満室想定利回りだったりすることがあります。

不動産運営には賃料収入だけでなく、必ず費用が発生します。

賃料収入だけでなく費用面も含めた「利益」で投資判断をすることが大切です。

そのために、物件を紹介してくれた不動産仲介業者に、

「今の賃料収入や他の収入はそれぞれいくらですか?」
「何部屋中、何部屋が埋まっているのですか?退去予定はありますか?」
「この物件を運営する場合の費用はいくらくらいですか?」

といった質問をしてみるとよいでしょう。

これらの質問について、即答できない業者とは付き合わない方が賢明です。

そのほか、物件のネガティブな情報やデメリットなど不都合なことを開示しない業者やキャッシュフローがマイナス(赤字)の物件を提案してくる業者も要注意です。

きっと仲介手数料収入のことしか考えていないに違いありません。

もうひとつは、物件は必ず自分の目で確認することです。

2006年頃のファンドバブルの時、多くのプレイヤーは多忙なこともあり、見た目の数字だけで投資収益性を判断し、自分の足と目で物件を確認せずに購入していたこともありました。

投資物件を売却する時に、「こんな物件だったのか」と初めてわかるという、笑えないエピソードも残っているくらいです(笑)。

必ず自分の足と目で、フットワークよく現地を確認するクセをつけてください。

——その他にも不動産仲介業者を選ぶポイントはありますか?

川島社長:仲介手数料無料!とか半額など、仲介手数料の金額だけで選ぶこともやめた方がいいですね。

紹介を受ける物件の幅を狭めるだけですし、最終的には不利益を被るリスクがあります。

やはり、業者自身が買う(売る)立場のつもりで取引に対応してくれるくらいの姿勢が重要です。

そうした業者と付き合えれば、医者でいう「かかりつけ医」のように、心強い不動産投資の味方になります。

末永く付き合えて、すべてを任せられるような不動産業者をパートナーに持てれば、不動産投資の確率は大きくアップします。

やっぱり、最後は人ですね(笑)。

9.インタビューを終えて…

ファンドの世界で、一貫してアセットマネジメント業務に従事してきた川島社長は、自社でのファンド組成と運営に熱い情熱を傾けています。

投資家への利益還元だけでなく、地方再生や少子化対策などの社会貢献性の高いテーマを盛り込んだファンドが登場することが非常に楽しみです。

ファンドの仕組みを社会のため、住民のために活用したい、というピュアな気持ちが伝わってくるインタビューでした。

不動産テラスは、今後もパラマウント・キャピタルマネジメントさんに注目していきます!

パラマウント・キャピタルマネジメント公式サイト

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