司法書士田中康雅事務所にインタビュー!税金と相続手続きを熟知する司法書士です!

大学を卒業した年に司法書士試験に合格した田中康雅(たなかやすまさ)さん。
合格率3%の司法書士試験をたった2回の受験で合格し、独立・開業に向けてさまざまな分野の修行を積まれたそうです。
合格後5年目に独立開業を果たしてからは、人との出会いを大切にしながらステップアップを実現してきました。
今後も「相続」というキーワードを切り口として、これからの社会の中で大きな役割を担っていきたいというビジョンを描いています。
今回は、そんな田中康雅司法書士にこれまでの体験と今後の展開についてお話を聞いてきました!

1.司法書士を目指したキッカケについて教えてください

田中司法書士:取得すれば独立・開業が見込める資格である弁護士・公認会計士・税理士・不動産鑑定士などは、すべて合格後に2年程度の研修期間があります。
そこで、「試験合格後に研修制度などがなく、すぐに自分の意志で独立・開業できる資格はないか?」と考えたところ、司法書士と行政書士の2つがありました。

——合格率3%という難関の司法書士試験をなぜ選んだのですか?

田中司法書士行政書士試験には一般知識(政治・経済・社会その他)という試験科目があるため、悩むことなく司法書士を受験しようと考えました(笑)
当時の司法書士試験は論文形式の記述問題もなく、穴埋め形式の記述問題とマークシートのみだったため、短期間で集中して勉強すれば攻略しやすいと思ったことも受験の決め手でした。
大学4年生の時に1回目の受験をして失敗してしまいましたが、幸い大学の同級生が新卒として就職する1995年に2回目の受験で合格することができました。

2.事務所立上げの経緯について教えてください

田中司法書士:司法書士試験合格後、まずは従業員数30名を超える大手司法書士事務所に就職しました。
司法書士は合格すればすぐに独立・開業できる資格ではありますが、やはり独立するためには修行が必要だと考えたからです。

その大手司法書士事務所では、主にマンション仕入・販売に伴う不動産登記(所有権移転登記や抵当権設定登記など)を担当しており、受任する仕事量が多いこともあって不動産登記に関してのスキルはメキメキと上がり、充実した時間を過ごすことができました。
しかし、大手事務所ゆえに部門の一歯車となってしまい、事務所の経営を学ぶことはできないと考えたため、1年間修行した後に退職しました。

次に、従業員数が10名以下の中規模な司法書士事務所に転職しました。
メンバーが少ないため、一人ひとりの裁量が大きく機動力にも優れた司法書士事務所でした。
ここでも不動産登記を中心に決済業務の流れなどを勉強させていただきました。
また、所長代理のような立場である程度メンバーのマネジメントなども学べたことは大きな収穫でした。

この事務所で1年間勤務した後に、経営ビジネススクールに通うなど自己啓発の期間として自由な1年間を過ごしました。
この期間には異業種でのアルバイトなども体験し、司法書士の世界だけでなく視野を広げる意味で、さまざまな経験ができて今の自分にも役に立っています。

この自由な期間の中で、「同じ司法書士でもより専門的な分野で生きていこう」と決断し、司法書士業務の中から「相続」を選択したのです。
しかし同時に、相続を専門的に扱うためには税金のことを知らなければならないと考えました。

そこで、相続を含めた資産税に特化した税理士事務所に1年間勤務しました。
その税理士事務所は農協の顧問税理士であったため、地主さんを中心に大口顧客が多く、相続案件を豊富に扱っていました。
税理士事務所ではスタッフとして相続税などの申告業務などを担当し、相続税額の算定→遺産分割協議→相続登記といった一連の流れを実地で経験・勉強することができました。

そして2000年9月、念願だった司法書士事務所として独立・開業することができました。
独立前に在籍していた税理士事務所がタイアップしてくれたため、独立したばかりにもかかわらず相続のお客様などを紹介していただき、非常に助かりました。
当時は、その税理士事務所とのアクセスを考え東京都町田市の玉川学園前駅に事務所を構えていましたが、その後、新宿へのアクセスなども考慮して2005年1月に新百合ヶ丘駅の事務所に移転し、現在に至ります。

3.現在の主な業務内容について教えてください


田中司法書士:現在の主な業務内容としては、相続に軸足を置いています。
個人などの一般顧客向けに「川崎市相続登記.com」というサイトを立ち上げ、相続に関するさまざまな手続きをわかりやすく解説しています。

相続に関するご依頼は不動産会社・税理士・弁護士などの士業ネットワークや私が専務理事を務めている「NPO法人相続アドバイザー協議会」の会員からの紹介が70%に対して、個人様などから直接依頼を受けるケースが30%程度です。
その30%の構成としては、これまで業務を受任した個人のお客様などからの再度受任とご紹介とがほとんどですね(笑)

一時期は、大手建売業者さんと提携を結んで、不動産決済に伴う登記を平均月10件、多いときは月50件ほど受任して大変な忙しさでした。

——それだけ受任できれば経営は楽だったのではないですか?

田中司法書士:それは否定しませんが、この先新築住宅が供給され続けるかは疑問であり、大手建売業者さんに依存して人手を増やすなど拡大路線を進めば、将来的な業務設計や事務所としての方向性にリスクが生じて淘汰されてしまうのでは?という不安を感じていました。
その結果、大手企業に依存する体質ではなく、小さくともキラリと光るオンリーワンの強みを持った方が生き残れると判断しました。

そこで、5年ほど前から大手企業に依存する体質を改めて相続に軸足を移しており、今では不動産決済に伴う登記業務は昔からの顧客である不動産業者さんに絞っています。

4.相続に関して、どのようなスタンスや視点で業務を進めているのですか?

田中司法書士:私が司法書士試験に合格した頃は、相続税や贈与税などの税金と相続手続きの両方の知識を持っている司法書士は皆無でした。
現在は、相続をひとつのテーマとしてアピールされている司法書士事務所も増えましたが、すべてとはいいませんがその多くが相続対策をメインとしており、お客様の相続に対する手続きの進め方が、場合によってはお客様目線ではない可能性があります。

なぜなら、相続対策では、これはしょうがないことなのですが、どうしても有利・不利とか損得とか、になってしまうケースが多いからです。
本来、相続は表面には出せない心の機微などがあり、非常にデリケートな問題です。
私はお客様の気持ちや想いを理解し共感したうえで、お客様に寄り添いながら進めていきたいと常に考えています。

また、「専門家が相続を円満解決します」というフレーズも使わないようにしています。相続とはお客様の今までの人生の一部分でしかなく、専門家はその部分だけを切り取っているに過ぎないのにもかかわらず、円満に解決すると断言してしまうことは怖いと考えています。

——具体的にはどのようなことですか?

田中司法書士:専門家は相続の時点でしかそのお客様を知らないわけであり、相続人の方々のこれまでの境遇や経験、現在の想いなどがすべて違う中で、専門家が介在することによって容易にすべての問題を解決できるとはある意味で傲慢であると感じています。

贈与に関しても同様です。
例えば、家などの不動産を配偶者に生前贈与したい、という相談があったとします。
生前贈与は、相続税が課税されると見込まれる人には節税効果がありますが、そうでない人には税法上意味がない行為です。

しかし、たとえ税制上のメリットがないとしても、これまでの感謝の気持ちとして配偶者にプレゼントしたい…というお客様の想いに応えたい…というのが私のスタンスです。
直接利益がないことがあっても、リスクやデメリットを十分に説明したうえでリクエストにこたえるのが専門家の仕事だと考えています。

つまり、手続き上は不利益などがあったとしても、お客様の気持ちや想いに寄り添っていける存在を目指しており、たとえたった一人でも自分の思いや気持ちをわかってくる人(=私)がいればお客様は安心できるのではないでしょうか。
相続に関する依頼者がある面で他の相続人に対して妥協をしなければ、手続きをスムーズに進めていくことはできません。
自分のことをわかってくれている存在がたとえ一人でもいれば、依頼者が落ち着いた気持ちになり、ここは一歩譲ってもいいかなと思っていただける傾向があり、結果としてトラブルなしで相続を完了できることにつながります。

5.これまでに最も成功した業務のエピソードについて教えてください


田中司法書士:相続手続きのご依頼でしたが、依頼者にはこれまで全く面識のないご兄弟がいました。
依頼者も何となく兄弟がいるようだ…とは感じていたらしいのですが、戸籍謄本を見て初めて現実として認識したのです。
手続きの方法がわからないということで、私がお手伝いをさせていただくこととなり、依頼者に同行して、遠方のご兄弟に会いに行きました。

ご兄弟と面談したところ「お金は必要ない」と言われ、法定相続分を請求することもなく相続財産ゼロで遺産分割協議書に判を押してくれたのです。

このケースでは私は特に何もしていませんので、私の成功事例とは言えません(笑)
しかし、なぜこういう結果に落ち着いたのか考えてみると、ホームページやブログなどをご覧になっていらっしゃるお客様の特性による部分が大きいのでは…と考えています。

当事務所のホームページやブログを見てご来所されるお客様は穏やかな方が多く、「何が何でも財産は分けたくない!(あるいは、取ってやる!)」といった鼻息の荒いお客様はまずご来所されません。
そうしたお客様の柔らかく穏やか雰囲気が相手方にも伝わるため、トラブルや揉め事が少ないのでは…と感じています。
まぁ、科学的な根拠はないのですが…(苦笑)

また、お客様もホームページやブログなどにより、この事務所が「戦って勝ち取る事務所」か「スムーズに事を進める事務所」か、を判断して選ぶことでしょう。
私も、当事務所の方針や私の考え方に共感していただけた方がご来所されるようなホームページやブログの運営を心掛けていますし、私自身そういうお客様と仕事がしたいと考えています。

6.これまでに最も教訓を受けた業務のエピソードについて教えてください

田中司法書士:さっきとは全く逆で、お客様の代理として私一人でご兄弟のもとに行ったところ、「一切協力はできません。絶対に判は押しません」と提示された遺産分割協議案に同意してもらえませんでした。
その後、お客様とも直接面談していただきましたが、法定相続分を主張され話し合いは平行線のまま特に打開策も見出せませんでした。
そのご兄弟にしてみれば、法定相続分を主張されるのは当然の権利であり、いただけるものはいただきたい…との思いだったのでしょう。

平行線のまま時が過ぎていったところ、ご兄弟から私のところに「法定相続分より少なくても構いません。早めに現金が欲しいので交渉してください」と連絡がありました。
しかし、お客様は相続税の申告などがあるために遺産分割協議を急いでいましたが、その時点では課題が解決してしまっていたので、特に急ぐ理由がなくなっていたのです。
こうして、結局、円満な解決はできませんでした。

この事例での教訓としては、「専門家が受任したからといって解決できない問題もある。専門家は謙虚にならなければならない」ということです。
専門家であっても何でも解決できるわけではなく、ましてや円満解決は難しいのです。
相続人全員の同意を得て、心の底から了承していただいてこそ円満解決だと考えますが、相続人それぞれが悩み、妥協しながら判を押しているのが現実です。

7.今後の展望やビジョンについて教えてください

田中司法書士:今後のビジョンは「いままでそばに専門家がいなかった個人のお客様から相談や依頼を受けられる事務所であり続けたい」ということです。
そのためのツールとしては、やはりいままでのお客様からのご依頼や紹介とWebが中心となるでしょう。

私は、今後の相続はこれまでのような争いが表面化する「争族」にはならないだろうと考えています。
主な理由は、

  1. 昔のように兄弟が多くないため、相続人の数が少ないこと
  2. 法定相続分という考え方が定着してきていること

の2点です。

こうしたことから、相続において「このくらい欲しい」とか「どのように分割するのか」などの争いは減っていくと考えています。
いかに早期に現金化できて平等に分けられるのか…という考え方にシフトしていき、現金化や換金といった分野がクローズアップされてくるでしょう。

そのため、相続手続き後の不動産売却や処理などのお手伝いを含めて、相続に関して包括的なサービスを提供していきます。
例えば、現金化のための不動産売却について、ただ単に不動産業者を紹介するのではなく、地場の不動産業者さんや売却に強い不動産業者さんとネットワークを形成してお客様の利益に貢献したいと考えています。

地元に根付いた顔の見えるサービスや手続きを提供していくことが、当事務所の今後のあり方です。

8.相続に直面している、もしくはこれから迎える方々へひと言お願いします


田中司法書士:相続でうまく話し合いなどが進まない場合や不幸にもトラブルに発展してしまった場合でも、決して自分が悪いのだ…と考えないことです。
ご兄弟の考え方、環境やその時の状況、ご両親の育て方の違いなどに相続トラブルの原因があったりもします。

万一、ご両親の相続がうまくいかなかったとしても、その経験を気づきとして自分が被相続人になった時に相続人である子供たちが揉めないように活かしていただければ、今回の相続も成功と考えてよいのではないでしょうか。

9.インタビューを終えて…

非常に論理的に話される田中司法書士ですが、大変優しい気持ちを持っている方でした!
特に「クライアントの想いや気持ちに寄り添う」という強い信念が伝わってきますし、相続のどのような相談にも対応します!といったオーラを感じさせてくれる司法書士です。

多摩地区や川崎市にお住まいで、相続に悩みや疑問を持っている方はぜひ一度、田中康雅司法書士事務所の無料相談を受けてみてはいかがでしょうか。
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司法書士田中康雅事務所公式サイト

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